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調剤薬局の半世紀

医薬分業政策が生み出した「調剤薬局」という社会現象を考えてみる

医薬分業政策
昭和49年の薬価・診療報酬改訂で、医薬分業政策が実質的に始まった。しばしば「制度」と言われるが、それは誤りである。20世紀後半、日本で行われた「医薬分業」は、経済誘導の「政策」であって「制度」ではない。

調剤ビジネス
医療保険を財源として、薬局が株式会社で経営できる点を活かし、不動産業、医薬品卸業、小売り業、流通業などの参入した。店舗のチェーン化、保険調剤報酬の債権化、ホールディングカンパニー、薬局の売買により得られた利益を再投資しさらに肥大化して行った。

薬局バブル
薬局バブルと呼ぶべき現象が起きた。薬局企業の経営者は年間6億円という驚くべき役員報酬を手にした。彼らの資産である薬局企業の株は株式市場に上場され高い価格で推移している。歴史的、世界的にみて、薬局が投機の対象となるような状況におかれたことはなかっただろう。

これからどう展開するか
重要なのは、医薬分業が制度でなく政策誘導に過ぎない、という点だ。
人口減少社会や経済成長、社会保障の限界を考えれば、営利企業に社会保障財源が垂れ流される政策は近い将来必ず収束する。薬局ビジネスが緩やかな下降を辿るのか、バブル崩壊を迎えるのかどちらかだ 。「2025年問題」への対応として医療費の削減は必ず行われ、あらゆる政策は見直される。ドラスティックな制度改革の対象に「薬局」は必ずなる。
バブル崩壊は上場企業の株式の暴落に始まるだろう。そのとき薬局企業の経営者、ホールディングカンパニーがその利益をいかにして我が物にしていくのかが興味深いところだ。

本日のニュース
分業への指摘 多方面から 規制改革会議も“参戦”  独立性、コスト…「効果実感できず」 [ 2月3日 23:33 ]
 医薬分業の在り方に、多方面から指摘が相次いでいる。昨年10月には、保険薬局と保険医療機関との構造上の独立性をめぐり、総務省が厚生労働省に規定の解釈の見直しを要請。厚労省の回答で決着したが、今度は規制改革会議が「利便性を損ねている」として公開討論で取り上げることを決めた。規制改革会議はさらに、分業の効果にも問題意識を示しており、公開討論でも議論する方針。分業の効果に対しては、昨年の骨太の方針の策定過程でも経済財政諮問会議から疑問の声が上がっており、次期調剤報酬改定に向けた議論が本格化するのを前に、再び分業の在り方に注目が集まる形となっている。