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情報リテラシーと薬剤師のコンピテンシー

40年前に病院に就職したときにはDI業務が脚光を浴び、医薬品情報室にいる女性薬剤師は花形だった。

思えば、その時に最初の薬効再評価が行われた。
病院中の医者は、自分が効くと信じてきた適用の半分くらいがすっ飛んでしまったのだ。
注射剤の配合変化や医薬品相互作用にも注目されるようになった。錠剤やカプセルに識別コードがついているものは少なく、PTP包装は商品名の書かれた耳の部分を切り取って患者に渡されていた。
だから、病院の採用品門、製品・メーカーを横断した薬剤師の知識が必要になったのだと思う。

薬剤師会にも情報センターが置かれ、電話による問い合わせがひっきりなしだった。やがて識別コードやインターネット検索が普及すると、それまでのDI業務は専門的な業務ではなくなった。では、DI業務は必要なくなったのだろうか?

医薬品情報提供を謳う無料誌、企業のインターネットサイトが発達し、製薬企業や医薬品卸業者は、こぞって刊行した。いまや、薬剤師も医師も何ら努力を必要とせず医薬品情報はネット上にころがっているか、無料で配達されてくる。

こういう社会では、それに適した情報リテラシーが必要だ。医薬品の真実を見抜く薬剤師の目、その目を開かせるのは、問題意識を持つということで、これには少々勇気をがいる。その勇気を奮い起こさせるのが薬剤師の倫理、コンピテンシーではないか。