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薬剤師会がしなければならないこと

一般には長時間労働やサービス残業などのことのようで、ブラック企業による個人の抑圧に批判が高まっている。
薬局企業が一般的なブラックであるか、とは別に、個人の職能に対する抑圧という問題がある

薬剤師倫理、薬学的判断など医療専門職としての専権事項・業務独占への企業の抑圧のことを考えないと、薬害や副作用被害、不適正な医薬品使用を防ぐという、薬剤師の第一義的な職能(広義の福祉)を達成できない。

よく言われる「顔が見えない」というのも、専門職として個人の判断・責任が存在せず、企業統治、マニュアルによる店舗オペレーションの範囲でしか薬剤師が動いていないからだ

日本では行政指導によって、対面販売や薬剤師の勤務体制など、広義の福祉を担保してきたが、行政手続法(1997年)以来、法律に記載されない部分の指導が行われなくなった。その代表的な例が行政指導の指針「薬局業務運営ガイドライン」だ。
この中には「薬局経営者は医療の担い手たる薬剤師が好ましい」などという記載があった。さらに今回のインターネット販売では、省令さえも無効になった。

ところが、行政手続法や省令のことが良く理解されていないために代議員会などでは「薬剤師会から国・行政に指導を要望して欲しい」といったような質問がいまだになされる。

行政がやるんじゃない、薬剤師が自身がやるんだ!
個人の薬局開設者の減少はさらに進み、この動向は止めようがない。あらためて、国家と個人の間に存在する中間団体として「薬剤師会」の果たす役割が意味を持つようになる。
ゆがんだ組織による個人の抑圧に対して、国家と個人ができない救済を施すことが挙げられる。これが職能団体による「福祉的世界の回復」と言うことで、これから薬剤師会がしなければならないことのだと思う。