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パキシルをめぐる訴訟

NHKテレビが小児への向精神薬使用に関する特集番組を組むなど、我が国でも精神科における薬物治療に対する見直しを求める声が次第に高まっているように思います。
こんなニュースから精神科用薬の使われる背景を垣間見ることができます。

英製薬グラクソ、2400億円で和解 米で過去最高額 医薬品の不正販売認める
2012.7.3 13:21 [米国]
 米司法省は2日、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が医薬品の不正販売などを認め、刑事、民事合わせて総額30億ドル(約2400億円)を支払うことで合意したと発表した。米国での医療関連の和解金としては、過去最高額になるという。

 司法省によると、GSKは、小児への処方が認められていない抗うつ剤「パキシル」を、18歳未満の患者にも用いるよう販売促進活動を展開。糖尿病治療薬「アバンディア」でも、安全性に関するデータを米食品医薬品局(FDA)に報告しないなど、不正行為を働いた。

 米当局は、刑事、民事の両方で訴訟を起こしていた。GSKは、罰金10億ドルと、賠償金20億ドルを連邦政府や州政府に支払う。(共同)

日本でもパキシルの添付文書には赤文字、枠付きで
警告 海外で実施した7〜18歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照試験において有効性が確認できなかったとの報告、また、自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるので、本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。(「効能・効果に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」の項参照) と書かれています。


それにしても30億ドルの和解金というのは驚くべき金額ですね。
近年、製薬企業のプロモーションコードは急速に充実されてきていますが、まだまだこんなこともあるので、新たな薬害の可能性を常に考えながら、日々の仕事をしなければならないと肝に銘じました。